羽根

最近よく鴉の羽根が落ちているのを目撃する。

今日もいつも曲がる道の上に羽根が落ちていた。余りにも立派だったので、「えんがちょ」なんてせず、思わず拾った。病気だったのか、はたまた敵と闘った末に落ちたのか…。

かなり大きく、根元部分がいやに透明度が高かったので作りの良い人工物かと疑ったが顔を近付けたらほんの少し獣のような匂いがして、すホッと胸を撫で下ろした。

よくイラストの題材に羽根を描く。

空想の天使のような羽根を描く。

しかし、今日拾ったソレは、リアル特有の圧倒的質量を羽根の中に含んでおり、色艶や大きさ、抜け具合等から少し物怖じしてしまうような感じを醸し出していて、人間が「えんがちょ」したくなる気持ちが少しばかり分かった(気がした。)

私が今日羽根を拾ったという行為は、私の意識が羽根に向いている結果の出来事だったのか、

はたまた羽根が気付いてくれと、何かサインを出していたのか、

彼の欠片を大事にファイルに入れて、洗浄し、そっと袋に入れた。

まさか自分にも収集癖があるのか……(O_O)